西岡さん「ブランクの活用」
はっきりしない感じは、言葉にせず、「……」とカッコに入れたままで思索を深める。TAE研究会の会誌「TAEアプローチと暗在性哲学」創刊号。詩作への「ブランク」の活用法が掲載された。
同研究会は、ジェンドリンが妻のメアリーとともに開発したTAE(エッジで考える)の研究と普及活動をしている。2006年に活動を開始し、2012年から成果を口頭発表する「TAEシンポジウム」をほぼ毎年1回開いてきた。会誌には、このシンポで発表された成果を核にTAEの実践を収録した。
札幌フォーカシングプロジェクトの西岡良洋さんが2024年の同シンポで発表した「詩作/思索現場のブランクの活用」に加筆修正した論文も掲載されている。西岡さんがTAEを通して創作した詩が「木蓮賞」を受賞した経緯を実例として、詩作への応用を論考した。
このほか、得丸智子さんが「ジェンドリンの言語理論ー言語の二重性と実践性」、村里忠之さんが「ゲーテのTAE」、末武康弘さんが「TAEと俳諧」、諸富祥彦さんが「ちょっとした工夫でTAEを楽しもう」を寄稿した。
同研究会のホームページで会誌のpdfファイルを公開している。