◇山下佳久 ジェンドリンと妻ヘンドリックスの開発したTAEは、煩雑であり、より多くの人に使いやすくするために、簡略式を作成しました。これを用いて、自己探索やキャリア選択に生かす試行的セッションを重ねました。その記録を詳細に検討することで、実施者がどのような体験をしているのか、ガイド役のどのような働きかけが有効なのかを明らかにしました。
 ・博士論文「簡略式TAEの開発に関する研究ー自己探索及びキャリア選択の支援法として」(2024年度、明治大学大学院臨床人間学専攻)

 ◇上村英生 北海道新聞新聞記者として「戦禍の記憶」と「倉本聰ドラマ人生」の2冊の出版に携わりました。編集委員時代には、ユージン・ジェンドリンのインタビューし、朝刊の「時代の肖像」欄に記事を載せました。
 フォーカシングでは「フォーカシング・ニューマニュアル」(アン・ワイザー著、コスモスライブラリー)を共訳し、出版されました。
 研究では、フォーカシングを使って書くことの効用を修士論文にまとめ、北海道教育大研究紀要に掲載されました。
 ・修士論文 「フォーカシングを使って書き記すことによる社会の構築」(2017年3月、北海道教育大学大学院学校臨床心理専攻修了)
 ・北海道教育大大学院学校臨床心理専攻研究紀要「フォーカシングとTAEを使って書き記すことによる社会の改良」(2018年3月)
 ・先行研究の中で、サンドラ・パール著「フェルトセンス からだを使って書くこと」(2004年)を日本語訳しました。S.パールは、1970年代の終わりから、ジェンドリンや研究仲間、学生の協力を得て、フォーカシングを作文のガイドラインにするステップを創作しました。ニューヨーク市立大教授時代の研究成果です。付録のCDには、40分授業、60分授業、個人使用に対応した3種類の教示集が収められています。ジェンドリンの暗在性哲学との関係も第3章で詳述し、ポストモダン、ポスト構造主義者に対して、私たちは言語や文化によってつくられるだけでなく、新しい言葉や文化の創造者であると提起しています。