北大医学部前の八重桜見ごろ

 北大医学部前の八重桜が見ごろを迎えています。医学部の30期生が1984年に植えた木で、トンネルの下で写真撮影する姿が見られました。
 植えてから約40年で、映画「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」のロケ地にもなり、小さな観光スポットになっています。私は、近くの北大総合博物館で地球誕生から46億年の展示を見て、人類の誕生が最後の端っこに読めないほど小さい文字で書かれているのに驚いた後でした。ふだんの時間とは違う、生命進化の悠久さを感じます。
 40年前というと、ジェンドリンの「フォーカシング」邦訳本が出版されたのが1982年。私が購入したのが1985年なので、この八重桜が植えられた時期の前後です。フォーカシングはこの桜のように日本に根付いているでしょうか。少なくとも、私が学生だったころに比べ、今では北大の学生相談態勢がはるかに充実しているようです。あの時、相談に行っていれば、学生生活が大きく違ったのにと思うほど、悩み多き学生でした。フォーカシングに限らず、心理学の研究や応用が広まっているという意味では、美しい花を咲かせているかもしれません。