池見さんのワークショップ募集開始

7月6日と7日に札幌で開く池見陽さんのワークショップの募集を開始しました。

“iFocusing” への誘い:

西洋思想や東洋のマインドフルネスに根付いていく「フォーカシングα」

 (以下、池見陽さんによる説明)

「フォーカシングα」と「フォーカシングβ」という用語の導入にあたって私が意図したのは、「フォーカシング」という言葉の二重の意味を強調することだった。成功裡なカウンセリングにおいてクライエントが行う「貴重な内的行為」(crucial inner act)を「フォーカシングα」とし、それを伝授するための手法を「フォーカシングβ」と区別した。

日本でフォーカシングが浸透した要因の一つは、具体的な手法が付随していたからだ。反面、「フォーカシング」と聞くと手法のみが連想され、柔軟性が損なわれてきたのは国際的な動向だ。

そこで、「フォーカシングα」を原理として、「フォーカシングβ」を技法として区別することにした。意外なことに、E. ジェンドリンは「フォーカシングα」についてあまり言及していない。それは「体験過程」だが、その概念の起源についての言及が思いの外少ない。

ワークショップでは、「フォーカシングα」=「体験過程」の哲学的なルーツを探求し、「アニクロ」や「シカゴ・スタイル・リスニング」の実践を通してその実際を体験する。西洋思想から東洋に視点を移し、仏教瞑想に基づく「エイジアン・フォーカシング・メソッズ」(観想法・観我法、青空フォーカシング)を紹介する。それらの中で、どのように「フォーカシングα」が機能しているかを検討する。本ワークショップは、「アニクロ」「シカゴ・スタイル・リスニング」や「エイジアン・フォーカシング・メソッズ」など池見が開発した、あるいは味付けした “iFocusing” のバラエティーを楽しむ機会になるだろう。

●日時 令和6年7月6日(土)、7日(日)両日とも10時~17時
●会場 道民活動センターかでる2.7(札幌市中央区北2条西7丁目)6日は1070会議室、7日は510会議室
●参加費 両日17000円(日本フォーカシング協会メンバー16000円)、1日のみ9000円(同8000円)
●締め切り 6月30日(日) 定員(6日は63人、7日は54人)に達し次第、キャンセル待ち
●申し込みは https://forms.gle/QEBW8ptkQNV6Q79s5
●振込先
・ゆうちょ銀行からの振込当座預金 No. 02790-2-14255 金融機関コード 9900 店番 279  札幌フォーカシング・プロジェクト
・ゆうちょ以外からの振込店番 二七九(ニナナキュウ)当座預金 口座番号 0014255 札幌フォーカシング・プロジェクト
●問い合わせ 主催者の札幌フォーカシングプロジェクト メール info@sapporo-focusing.org へ。

 池見 陽(いけみ・あきら) 関西大学人間健康学部教授、同大学院心理学研究科教授。「心のメッセージを聴く」(講談社1995年)、「傾聴・心理臨床学アップデートとフォーカシング」(ナカニシヤ出版2016年)など著書多数